3/20/2010

電子書籍というよりも書籍型アプリについて

どうもJudaです。
今日は面白そうだと思った。電子書籍のやり方をぽつぽつと。

まずはTweet抜粋

書籍化されたアプリ。。。これは、面白い。 これに追加して、他人のメモが挟まっていたりするとおもしろいのではないだろうか?  http://bit.ly/abQUHL

書籍化されたアプリというニュアンスはとても心地いい。そしてそれはこれから電子書籍をどうしていくのかについて、とてもいい指針を表している。 VerUpしていく書籍ということを考えていたが、これにMedia機能を盛り込んでいくことによって、これまでの書籍とは価値の違う書籍を提供できる。

実はその手前に電子カルテを見据えている。これの普及が日本での鍵かな。日本の出版業界には期待していないので。

何を考えているのかというと、既存の紙媒体の書籍と電子書籍の棲み分け。既存の紙媒体をただ代替するだけでは、あまりに電子書籍という考え方は面白くないし、そもそも出版業界が邪魔をするのでうまく普及できない。日本ではKindleが対応していないが、一応EPUBという形式はあるが、普及はしていない。既存の紙媒体の特徴というのは
  1. 無電力
  2. 高い保存性
  3. 印刷したものは変化しない
  4. 可読性の高さ
  5. 自由度が高い
  6. 版組がきっちりしている
  7. 物理的なコンテナを持っている
  8. 紙の感触をもつ
  9. 重さがある
  10. 手に入れるまでに時間がかかる
  11. 索引があるけれど、検索はできない
これらが主な要素として挙げられる。そこで電子書籍はなるべくこれと競合しないように考えてみる。
  1. 電気を使う
  2. 電源を切ると見えなくなる
  3. 買った状態から書かれている内容が変わる
  4. 可読性は変化できる
  5. 自由度は制限される
  6. 版組を変更できる
  7. 書籍自体の物理的なコンテナはない
  8. 紙の感触はない
  9. 書籍自体としての重さはない
  10. オンデマンドに手に入る
  11. 索引がなくても、全文検索などができる。
こうして考えてみると、現在のブログに近いところが多い。ここまで来てしまうと、情報という意味が強く押し出されてしまって、書籍らしさというものはない。もっとも書籍らしさというものも物理的なコンテナの制約がなくなる時点でとてもあやふやではあるとおもう。
さて話は戻るがここで一つ、試みを足してみる。それは他のメディアを補強するものとして、文字を使うことである。ちなみにこれはすでにペンギンブックスなどが試みている。しかし私は、この方向も面白いが、情報量的な制約によってできることとできないこともあるし、それ以上にこれでは書籍じゃない。雑誌のグラビアが動画になっているのもいいけれど、もっと猥雑さを足してみたい。
例えば書籍にメモを貼れるようにして、それをTwitterや、ニコニコ動画のようにみんなで共有する。現実の本で考えるならば、たくさんのポストイットが貼られている感じ。これがみんなで共有できるのは、オモシロイと思う。ブログに対してコメントを残していく事に比べて、敷居が下がるかどうかは、分からないが、動画にコメントをする行為が受け入れられているので、それほど悩ましい問題ではないかもしれない。
いままでこれをやろうとすると、どうしても同時性に欠けてしまったり、物理的に賃借しなければ読めないことなどがあるが、その問題は電子書籍ではなくなるし、そもそも本を読んでいる人の輪はネットワーク上で補填されるの、地理的な意味は薄くなる。
これは読者側の一体感や同時性を演出するための仕掛け。おなじコンテキストを共有することに対しての提案としての電子書籍。
もう一つ、書籍自体の改版のあり方について、変えてみたい。つまりはVerUpする書籍。あるいはBeta書籍。
現在の書籍は常に完成された形で生まれてきて、長い時間の間で若干の修正が入る。ServicePackがあたるようなもんだ。では、これをBetaで公開しましょう。Alphaで公開しましょう。もしこれを有償のサービスとしてやるなら、Alphaで参加した人は、Betaで参加した人よりも安く手に入り、作者は早い内から読者のFeedBackをもらえる。仮に完成したなら、それを書籍として物理的に発売してもいいだろう。これは、代謝の激しい技術書の世界で根づいてくれるなら、とても嬉しいサービスだ。
つまり技術書、とくにコンピュータ関係の書籍はVerUpによって変更がよく起きる。しかしそれは基本的なものを全部捨て去るほどのものではないし、次の版で、新しいVerのことが追加されて発売されることもままある。そのために良書の版違いをいくつも集めなければいけないことに忸怩たる思いをしている。その問題を解消することが狙いである。あとは、技術書ならば、サンプルを足してもいいし、わかりにくいところを補稿をしてもいい。つまり完全な書籍を販売できないので、不完全な状態から公開、販売し、それを継続的にケアしていく。
こうすることによって、電子書籍は紙書籍とは異なるプロセスで成長できるとおもう。現状の販売システムとは異なるものであり、販売のタイプはライセンス系の契約事項に似てくると思う。そこまで含めてケアできるサービスと、クライアントを用意できれば、これはとてもオモシロイと思う。文字情報をなるべく紙媒体で読みたいという要望は、いずれ電子ペーパーが近いものを提示してくると思う。でも、あくまで紙の代替ではないやり方を電子書籍が追求すると、とてもいい。
こういうビジネスをやりたいなぁ。

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